元島根県民のお部屋

島根県の近代建築・近代化遺産と、路面モジュールのブログ

国道54号線沿線に残る戦前の橋 【その3・和南ヶ崎橋】

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国道54号線の戦前の橋「第3弾」は和南ヶ崎橋です。
赤名と来島の間(やや来島寄り)、
現道の和南ヶ崎橋に並行して神戸川に架かります。

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国土地理院ウオッチ図より一部転載
地名は「上来島字中城子(なかじょうし)」となるかと思います。
地図の通り、現国道はS字を描く旧道を一部付け替えて、
なめらかな線形へ改良されています。

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大日本帝国陸地測量部昭和10年「三瓶山」より抜粋加筆
戦前の地図に赤線で現国道の位置を記してみました。
あと少し、カーブが緩かったら、
橋はその位置で架けかえられて、
古い橋は跡かたも残らなかったのではないかと思います。

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橋の全景です。中間橋脚をもつ2スパンのRC桁橋です。

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赤名側の親柱です。
親柱は4基すべて現存していますが、
いずれも表面の洗い出し(すなわちモルタル)の剥離が著しく、
痛々しい状態です。

橋名板は4基とも失われており、跡は埋められています。
現地にて正式な橋名、架橋年は確認できず、
文献でもこの橋の詳しい記載があるものが探し出せませんでした。
したがって、お隣の現国道の橋が「和南ヶ崎橋」であることから、
おそらくこの橋は元「和南ヶ崎橋」なのだろうと推測するものです。

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欄干も傷んでいる部分があります。

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来島側の様子。
橋の袂には大正15年4月8日建立の「一畑薬師」の碑と、
交通事故遭難者慰霊のお地蔵さんが鎮座しています。




以上が平成25年9月の状況です。
平成27年5月に再訪してみると、状況が一変していました。




6 (2)
もとの欄干の内側に、新しい欄干が増設されていました。

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このような形で頑丈そうなアルミ?柵の欄干が増設されました。
路面も舗装し直されています。

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既存の欄干を嵩上げという手もあったのではないかと思うのですが、
古い欄干はこの様な状態ですから、補強をする手間を考えると、
増設してしまった方が早い。という判断だったのでしょうか。

既存の欄干を撤去して、
新たな欄干を設置するという手法もあると思うのですが(小田の下田橋や広瀬の福頼橋で実績あり)、
撤去する手間を省いたのか、或いは保存の意図があったのか?

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古い欄干の高さを計ってみました。60センチ弱、
舗装で基部が埋まっているので、大体60センチと考えてよいでしょう。
60センチというとブログ主の足で太ももくらいまでしかありません。
現在の感覚からすると「かなり低くて怖い」サイズです。

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新設された欄干は95センチくらいでした。

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現在の和南ヶ崎橋から全景を。

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橋の本体部分も修復がなされたようです。

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こちらは平成25年の状態。
比べてみると、だいぶきれいになったことがわかります。

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改めて親柱を観察してみます。
破損著しく、原形をとどめていませんが、
親柱の四隅に柱が建っていたようです。

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赤丸の部分がかろうじて柱状の装飾が残る部分、
青丸の部分は根元から破損してしまっています。
残っている部分もよく見るとその先に何かあったような痕があります。
四隅の柱がなくても親柱のデザインとして充分のようですが、
オリジナルはどのような様子だったのでしょうか。

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来島側からの橋の全景。
補修されたということは、当面の間は安泰と考えてよいのでしょうか。

【橋の諸元】
橋名:和南ヶ崎橋?
竣工:?
形式:RC桁橋
所在地:飯南町上来島
川:神戸川
道路:町道?

【撮影】 
平成25年9月
平成27年5月


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