元島根県民のお部屋

島根県の近代建築・近代化遺産と、路面モジュールのブログ

六郷水門近くの近代建築(大田区南六郷)

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六郷水門の近くに気になる建物を見つけました。

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増改築の激しい建物ですが、立派な玄関が、ただものではない雰囲気を漂わせています。
車寄せ上部に「常盤軒」の切り文字が据えられています。
調べてみると、仕出し弁当や、ケータリング事業をおこなっている、
常盤軒フーズの工場ということが分かりました。

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とにかく玄関が立派です。

この建物がどのような歴史を持っているのか、
大田区誌などをいろいろ調べてみましたが、よくわかりませんでした。
そこで、思い切って常盤軒さんに質問をしてみたところ、下記のような回答をいただくことが出来ました。

(いただいたメールより抜粋・要約)
・常盤軒フーズでは平成25年2月から使用して いる
・それ以前は株式会社常盤軒という会社が平成17年3月から建物を改修して使用していた
・その前は印刷工場だったときいている
・ビルの竣工は昭和13年とのこと
・軍需関係の研究所として建てられたものだとのこと
・平成14年に印刷工場として使用した時に改装されているとのこと


大変貴重な情報をいただきました。
昭和13年築、やはり戦前からの建物だったことがわかりました。
「軍需関係の研究所として建てられた」ということですが、これは非常に興味深い話です。
この建物の向かいには、URの大きな団地がありますが、この団地の敷地はもともと、
特殊製鋼という工場の敷地だった場所だそうですから、
そのすぐ目の前にという立地から「特殊製鋼」の関連施設だったのかもしれません。
この特殊製鋼という会社、今はもうないようで、あまり資料が出てきません。
羽田空港のそばにあった日本特殊鋼のことなのか、それとは別の工場なのか、
そのあたりも含めて、調べてみると何か新しい発見ができるかもしれません。



最後に国土地理院の航空写真から、建物の状況を確認してみたいと思います。

S11 
昭和11年の航空写真では、建物がなく、空き地のようになっています。

s19
これが昭和19年の航空写真になると、不明瞭な写真ではありますが、
当該建物らしきものが写っていることが確認できます。


S22
終戦後、昭和22年の航空写真は画像が鮮明です。
周囲が焼野原になるなか、爆撃を免れた工場のその隣に、
当該建物がしっかりと確認できます。

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現在の建物の特徴である車寄せと、正面右手の階段塔?と思われる3階部分ですが・・・。

S22拡大
昭和22年の航空写真を拡大してみると、車寄せと階段塔がバッチリ確認できます。



【撮影】
平成29年2月

【参考WEB】
大田区役所「六郷昔ばなし」
http://www.city.ota.tokyo.jp/kamata/ts_rokugou/katsudou/rokugou_mukashibanashi.html

【御礼】
本記事作成に当たっては、常盤軒フーズ様に貴重な情報をいただきました。
御礼申し上げます。



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