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元島根県民のお部屋

島根県の近代建築・近代化遺産と、路面モジュールのブログ

松江大橋をうつした絵葉書の年代測定法(その9)

まる1年ぶりの松江大橋絵葉書ネタです(前回はこちら)。

1(チドリ無)
こちらの絵葉書、よくある松江大橋の絵葉書のように見えます。
松江倶楽部(大正10年)があり、
欄干は昭和4年改修以前
文化自動車バスが写っている、
橋の袂に御大典記念の街灯がない、
などから、
大正14年~昭和3年の間に撮影されたものと推定されます。

3_201911161548012e4.jpg
こちらの絵葉書もバスが写っていないという点以外は上掲の絵葉書とほとんど同じようですが、
一つ、より時代をこまかく特定できるネタがある事に気が付きました。

4_20191116154827be3.jpg
この赤丸の部分です。

5_201911161548296ae.jpg
赤丸部分を拡大してみました。
お分かりいただけたでしょうか、屋根の上に看板があり、
「チドリレコード」と書いてあるのが確認できます。

チドリレコードは、絵葉書の奥に写っている原田時計店(現在の創美堂)が
出していたオリジナルのレーベルで、大正6年から大正11年11月まで新譜を出していたそうです。

6 t060822チドリレコード
(大正6年8月22日付 山陰新聞)

当時の山陰新聞にも「肉声音盤」なる広告が出ていましたが、これがレコードのことでありましょう。

7_20191116154831d47.jpg
チドリレコードの看板により、撮影年代をさらに細かく特定できるものと思われます。
上掲のチドリレコードの看板入りの絵葉書の撮影年代を考察してみますと、
・松江倶楽部がある(大正10年冬以降*)
・チドリレコードの看板がある(大正11年11月以前)
・鯉のぼりが上がっている(端午の節句)
というところから、大正11年の5月頃に撮影されたものと推察します。

*松江倶楽部の建設時期については別途考察します。

8_20191116154833a8e.jpg
(GoogleMapより)

現在の松江大橋北詰の町並みです.
チドリレコードを出していた原田時計店は創美堂(&松江シティホテル)として現在も盛業中です。
絵葉書の「チドリレコード」看板をのせていた商家は、山口卯兵衛薬局の隣、
現在1階がヤマト運輸の集荷所になっている建物と推定されます。

【参考文献】
ミュージックマガジン1995年8月号 「続 蒐集奇談 ~松江のチドリ・レコード~」 岡田則夫 


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  1. 2019/11/16(土) 16:12:19|
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